「子供の矯正治療を始めたい!」
「小児矯正をして痛がらないか心配…」
お子様の歯並びを整えたいと考えている保護者の方も多いですよね。しかし、小児矯正に伴う痛みについて不安を感じて、治療をためらっているケースも少なくありません。
小児矯正の痛みは、装置の種類やタイミングによって異なります。基本的には、痛みのピークは装着後2〜3日で、1週間程度で治まることが多いです。
痛みが出やすいタイミングや、装置の種類を理解したうえで、痛みを軽減する対処をおこなうことが重要となります。
本記事では、小児矯正で痛みが出やすいタイミングや、矯正装置ごとの痛み、小児矯正の痛みを和らげる対処法について解説します。
目次
小児矯正は痛い?
結論から言うと、小児矯正では痛みが出ることは多いですが、基本的には数日で慣れる程度のものです。
痛みの感じ方には、かなりの個人差があります。同じ装置を使っていても、「全然平気」というお子様もいれば、「ちょっと痛い」と訴えるお子様もいます。
ただし、ほとんどのケースで痛みは気にならない程度で、短期間で治まることが一般的です。
また、子供は大人よりも順応力が高いため、装置に慣れるのも早い傾向があります。最初は違和感を訴えていても、数日経てば自然と装置のある生活に馴染んでいくケースが大半です。
痛みが原因で治療を挫折するケースはほとんど見られないため、過度に心配する必要はありません。
もし我慢できないほどの強い痛みが出た場合は、装置の不具合や調整ミスの可能性があります。長期間痛みがある場合や、日常生活に支障が出るような痛みがある場合は、すぐに歯科医院に相談しましょう。
小児矯正で痛みが出やすい3つのタイミング
小児矯正では、特定のタイミングで痛みが出やすくなります。事前に把握しておくことで、痛みが出ても「これは正常な反応だ」と冷静に対処できます。
ここからは、小児矯正で痛みが出やすい3つのタイミングを解説します。
①装置装着直後
装置を初めて装着した直後は、もっとも痛みが出やすくなっています。装着当日は口の中に装置がある違和感が中心で、痛みは軽いことが多いです。
しかし、翌日にかけて歯が動き始めると、ズキッとする刺激が増えていきます。装着後24〜72時間後に痛みのピークとなり、硬い食事は避けたくなるレベルに上がりやすいです。
この時期は、歯根膜という歯を支える組織が一時的に炎症反応を起こすことで痛みが生じます。これは歯が動く正常な反応なので、過度に心配する必要はありません。
1週間前後になると神経の過敏さが落ち着き、日常生活はほぼ通常通りに戻ることが大半です。
②定期調整後
矯正治療中は、月1回程度の定期的な調整が必要です。この調整のたびに、装置装着時と同様の痛みが数日間再発します。
たとえば、マウスピース矯正の場合は新しいマウスピースに交換した後に、歯に新たな力が加わるため痛みが出やすいです。
ただし、調整のたびに軽くなる傾向があります。装置に慣れてくるにつれて、痛みの程度も期間も短くなっていくケースが多いです。
③食事や会話の時
装着初期や調整後の数日間は、食事や会話といった日常動作で痛みを感じることが多いです。とくに硬いものを噛む際に、歯周組織に力が加わって痛みを引き起こします。
また、ワイヤーやブラケットが頬の内側や唇、舌に当たることで、擦れて痛むおそれもあります。口内炎ができやすい時期でもあるため、装置の角が当たる部分には注意が必要です。
会話の際には、装置が舌に触れることで違和感や発音のしづらさを感じるケースがあります。
食事の際は柔らかいものを選び、会話は無理に多くしすぎないなど、少しずつ装置に慣れていく工夫が大切です。
矯正装置によって痛みは異なる?
小児矯正で使用する装置には、いくつかの種類があります。装置によって痛みの程度が異なるため、お子様に合った装置を選ぶことが大切です。
| 装置 | どのような装置か | 痛み |
| 取り外し式マウスピース型 | 透明なプラスチック製の取り外し可能な装置
装着時間をしっかりと管理して矯正を進める |
装置をはめた直後や交換直後の数日間は締め付け感があるが、我慢できないほどの痛みはほとんどない |
| 固定式装置 | 歯に直接ワイヤーやブラケットを装着して矯正する装置
常に一定の力を加えつづけることが可能なので、効果が出やすい |
固定式のため強い力がかかり、調整直後は痛みや圧迫感が出ることが多い
装置に慣れるまでに時間がかかり、1週間は違和感が続く場合もある |
| 拡大床 | レジン製のプレートにワイヤーとネジを組み合わせた取り外し式の装置
専用のネジを回すことで、少しずつ顎の横幅を広げていく |
ネジを回した直後は、歯ぐきや骨周辺の組織に圧力をかけるため、圧迫感や違和感が生じる
痛みのピークは回転直後で、通常は3〜5日ほどで徐々に和らいでいく |
多くの場合、痛みは「鈍く重たい圧痛」や「歯が浮くような感覚」といった程度です。
長期間痛みがある場合や、日常生活に支障が出るような痛みがある場合は、すぐに歯科医院に相談しましょう。
小児矯正の痛みを和らげる対処法5選
小児矯正の痛みには、さまざまな対処法があります。今すぐ実践できる方法を知ることで、お子様の痛みを和らげてあげられます。
小児矯正の痛みを和らげる対処法は、次の5つです。
| 対処法 | 詳細 |
| ①柔らかい食事に切り替える | 柔らかい食事にすることで、歯や顎にかかる負担が軽減され、痛みが和らぐ |
| ②冷たい飲み物やアイスで冷やす | 冷たさによって歯の周辺の血流が一時的に抑えられ、痛みが和らぐ |
| ③矯正用ワックスで装置をカバーする | 装置と口内の間にクッションができ、粘膜を保護しながら痛みを軽減できる |
| ④小児用の鎮痛薬を使用する | どうしても痛みが強くて我慢できない場合でも、一時的に痛みが和らぐ |
| ⑤歯科医院で装置の調整をしてもらう | ワイヤーの端を短く切ったり、ブラケットの位置を微調整したりすることで、痛みを軽減してくれる |
①柔らかい食事に切り替える
痛みがある期間は、硬いものを噛むと痛みが強くなるおそれがあります。装置を装着した直後や調整後の数日間は、柔らかい食べ物を中心にしたメニューに切り替えましょう。
柔らかい食事にすることで、歯や顎にかかる負担が軽減され、痛みが和らぎます。無理に硬いものを食べようとすると、装置に過度な力がかかり、破損や痛みの悪化につながる可能性が高いです。
落ち着いてきたら、徐々に通常の食事に戻していけば問題ありません。お子様の様子を見ながら、食事の硬さを調整してあげることが大切です。
②冷たい飲み物やアイスで冷やす
一時的に痛みを和らげる方法として、冷たい飲み物やアイスクリームを口に含むことが効果的です。冷たさによって歯の周辺の血流が一時的に抑えられ、痛みが軽減されます。
ただし、冷たすぎるものを直接歯に当てるとしみるおそれがあるため、様子を見ながら試してみましょう。
また、頬の外から軽く冷やす方法も有効です。氷のうや冷たいタオルを頬に当てると、炎症を抑える効果があります。ただし、長時間冷やしすぎると逆効果になる場合もあるため、10分程度を目安にしましょう。
冷やす方法は即効性がありますが、効果は一時的なものです。根本的な痛みの原因を解決するものではないため、他の対処法と組み合わせて使用することをおすすめします。
③矯正用ワックスで装置をカバーする
ワイヤーやブラケットが頬や唇の内側に当たって痛む場合は、矯正用のワックスを使って装置の角を覆うことで、痛みが和らぎます。
矯正用ワックスは、歯科医院で入手できるほか、ドラッグストアでも購入可能です。
矯正用ワックスにより装置と口内の間にクッションができ、粘膜を保護しながら痛みを和らげます。食事や歯磨きの前には外し、必要に応じて新しいものに付け替えましょう。
ただし、ワックスはあくまで一時的な対処です。当たりが続くようであれば、装置側の調整が必要なため、歯科医院へ連絡しましょう。
④小児用の鎮痛薬を使用する
どうしても痛みが強くて我慢できない時には、小児用の鎮痛薬を活用するのも1つの手です。代表的なものとしては、「カロナール」などのアセトアミノフェン系の痛み止めがあります。
服用する際は必ず用法・用量を守ってください。また、痛み止めは、その場の痛みへの一時的な対処であり、痛みの原因を解決するものではありません。
薬を繰り返し使わないと過ごせない状態が続くようであれば、装置の不具合や別の原因も考えられるため、歯科医院へ連絡して状態を確認してもらいましょう。
また、痛み止めの頻繁な使用は避け、できるだけ他の対処法を優先することをおすすめします。
⑤歯科医院で装置の調整をしてもらう
矯正装置が口内の粘膜に当たって痛い場合や、装置に違和感がある場合は、歯科医師に装置の調整をしてもらいましょう。
どの矯正方法でも定期的に通院し、随時調整してもらう必要がありますが、違和感や痛みがある場合は早めに連絡することをおすすめします。
装置の変形や不適合による痛みは、調整が必要な状態です。自己判断で我慢を続けさせるのではなく、主治医へ相談して状態を確認してもらいましょう。
歯科医師は、ワイヤーの端を短く切ったり、ブラケットの位置を微調整したりすることで、痛みを軽減してくれます。
まとめ
小児矯正では、装置の種類や時期によって痛みが出ることがありますが、基本的には数日で慣れる程度のものです。
痛みが出やすいのは、装置装着直後、定期調整後、食事や会話の時の3つのタイミングです。
痛みを和らげるには、柔らかい食事への切り替えや矯正用ワックスの使用、冷たいもので冷やすなどの方法があります。また、装置によって痛みの程度が異なるため、お子様に合った装置を選ぶことも重要です。
痛みが出やすいタイミングや原因、対処法などの知識を保護者が持ち、日常生活の中でうまくサポートしてあげてくださいね。
また、矯正治療を検討する際は、歯並びの見た目だけでなく、噛み合わせや歯を支える組織、口元全体のバランスまで含めて治療方針を考えることも重要です。こうした考え方を取り入れた矯正方法の一つとして、Worldwide Orthodontic Brains(WOB)が推奨する「機能美アライナー®」があります。
機能美アライナー®は、歯をきれいに並べることだけを目的とせず、歯の動きをコントロールしながら、歯や周囲の組織への負担にも配慮し、噛み合わせや口元全体のバランスを考えて治療を進める方法です。マウスピース矯正を検討している場合は、こうした治療方針も選択肢の一つとして知っておくとよいでしょう。
現在、機能美アライナー®の認定医院は全国に50か所以上あります。矯正治療を始める際は、装置の種類だけでなく、どのような考え方で歯を動かすのか、治療後の保定まで含めて納得できるかを確認することが大切です。
矯正治療は時間も費用もかかるからこそ、疑問や不安を残したまま始める必要はありません。お子様の歯並びや噛み合わせの状態を確認し、治療方針について十分に説明を受けたうえで、安心して任せられる治療方法や歯科医院を選びましょう。
